クーロン力(静電気)の世界を体感する 子どもが喜んだストローの実験
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楽問(がくもん)のすすめ
楽問(がくもん)のすすめ
このシリーズは私自身の学びの楽しさをつづったものです。「正しいこと」を保証するという立場ではありませんので、興味を持った方はちゃんと調べていただきたいと思います。
さて、今回は1997年九州大学の物理の入試問題にあたりました。第3問「原子」の問題です。
問題の内容は、陽子と陽子の間に働く核力とクーロン力の関係をエネルギー保存の法則を使って表すものです。
やはり、「体感」ということを考えると物理は取り組みやすいですね。クーロン力を体感するのはとても簡単です。
クーロン力は静電気力ともいわれます。
下敷きを服でゴシゴシやって髪の毛に近づけると髪の毛が逆立ちますね。下敷きと髪の毛が引き付けあっているわけです。これがクーロン力です。
引き付けあうのですから引力、逆に反発し合う場合は斥力(せきりょく)といいます。
これで終わりでもいいのですが、せっかくですから、下敷きと髪の毛を構成する粒子を想像してみます。
私は“光の粒”を想像しますが、その粒同士が引き付けあうところをクーロン力として体感するのです。
「体感」ということが参考になるのが「ぼくには数字が風景に見える」の著者であるダニエル・タメットさんです。ダニエルさんには「11」という数字が人なつこく感じられたり、「4」が内気に感じられたりするそうです。
ダニエルさんは“天才”と呼ばれていますが、持っている脳は私たちも同じですから、人間の能力の無限の可能性を思い知らされます。私自身がこの本に強い興味がわいてきましたので、読んだらこのブログでレポートします。
さて、クーロン力に関して分数について説明しておきます。
A/B(B分のA)
これを次のように捉えます。
Aが大きくなるほど全体は大きくなる、Bが大きくなるほど全体は小さくなる
クーロン力の式(表示がうまくいかないので今後の課題です)でいうと、「q1q2」がAにあたります。そしてこの部分が大きくなればなるほど全体、つまりクーロン力は大きくなります。そして「r2」がBで、この部分が大きくなればなるほどクーロン力は小さくなるということです。
下敷きと髪の毛の話に戻りますが、「r」というのは下敷きと髪の毛の間の距離ですから、実際に下敷きを髪の毛に近づけたり遠ざけたりしながらこのrの数字が大きくなったり小さくなったりするのを想像するのです。
さらに、実際にこれは感じられると思うのですが、近づく、つまりrの数字が小さくなればなるほどその間の力(クーロン力)は強くなるのです。
さて、私は子どもを喜ばせるためにストローを使ってクーロン力の実験をしました。この映像が参考です。
[映像]https://youtu.be/-u_L4Su2U-I You Tube
ここでは斥力(ストローとストローが反発し合う)が働いています。私がストローをストローに近づけるという行為が式の中の「r2」を小さくすること、そしてクーロン力が大きくなるということです。クーロン力が大きくなるので近づければ近づけるほどストローが遠ざかるということですね。
読んでくださりありがとうございます。