小林正観さんからこう聞いた第四章②転機
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最終更新日:2022/08/23
小林正観さんからこう聞いた
「転機」という言葉で思い出すのが、「今日もいい転機(天気)♪」という正観さんの言葉です。初めて正観さんの講演会に参加した方が、「今日は人生の転機になりました」と感想を述べたときに言った言葉です。どういう意味かというと、私たちの人生は同じ大きさ同じ形状のドミノがバタバタと倒れるように展開していくだけだということ。そこには大きな出来事も小さな出来事もありません。ですから、人生の転機というものはないという話なのです。自分でそれを転機だと思う心はあるのですが、本当はそれも淡々と起きている現象に過ぎない、特別な出来事ではない、とうことなのです。
このような前置きをしておいてなんですが、私にとって正観さんが初めて入院されたことは転機でした。二年間の講演会の予定をすべてキャンセルし、SKPは10人以上いた社員が5人ぐらいまで減りました。正観さんの病気の様子については医師である西本信二先生の書いた著書「小林正観さんの奇跡のセイカン」(マキノ出版)を読んでいただきたいのですが、ご本人が淡々としていたいっぽうで、私は正観さんの病状にいちいち動揺していました。あるとき、「運転をお願いします。朝起きたらほとんど目が見えなくなっていました」と言われたとき。温度を感じなくなっていたため低体温症になり、足に生々しい傷ができたのを見たときなどです。
しかし、正観さんが病気をされてからの一年間は、私にとって正観さんとの関係がとても密になる一年でもありました。正観さんの運転手をやる機会も増えましたし、スタッフとして合宿に参加する日数も多くなりました。そして、病気を機に合宿への参加者が減ったために、私が正観さんと話ができる時間は加速度的に増えました。この記事を書いている現在その話を妻にしたら「それはくりようかんさんのためです」と言われましたが、まさに私が正観さんから学べるようにそうなったと言われても不思議ではないくらい私にとって奇跡の一年になったのです。
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