社長から教わった社会人の品格㉑
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最終更新日:2020/08/26
社長から教わった社会人の品格
社長は作家として生涯で60冊以上の著書を残しました。ある時こんな話をしてくれました。
「10人に9人はもともと私の本には興味がない。さらにその10人のうち9人は私の本を手に取るかもしれないが、読んでも批判的もしくはあまり面白くないという感想を持つかもしれない。私は興味がない人にどうやって興味を持ってもらうかということは考えてきませんでした。批判する人を説得しようとも思いませんでした。ただひたすら、興味を持ってくれる人を大切にしてきました」
批判的な声に耳を傾けることは大切です。ただ、その声を気にしすぎて、あなたを大切にしてくれる人たちをないがしろにしているかもしれません。
昔、こんなことがありました。私はピザ屋でアルバイトをしていました。あるとき、辛いピザを発売しましたが、それを注文したお客さんから、「辛い」という批判の電話がありました。その電話を受けて、店から「電話でこのピザの注文があったら『辛いピザですが大丈夫ですか?』と確認するように」アルバイト全員に通達がありました。「辛い」と批判の電話をしてきたのは、千人にひとり、万人にひとりです。そのひとりのために、残りの9999人のお客さんに対して、分かりきったことを確認しているかもしれません。
誰にだって、その人に批判的な人と応援してくれる人はいます。私は社長から教わったことを活かして、批判に対して感情的に反論したり、どうやって納得してもらおうかということは考えません。「受け入れる」だけです。その分のエネルギーを応援してくれる人のために使います。そのほうが私にとって楽しい生き方です。
それでも批判が気になるという方もいるかもしれません。その場合、「自分が批判されている」という「自分」の部分をうすめたほうがいいかもしれません。批判をされて涙が出る。その生理的な反応が自分でしょうか。体が震えるその震えが自分でしょうか?考えても考えても自分というものは見つかりません。
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