スクールソーシャルワークで虐待発覚が増えた理由

公開日: : コラム

これはあくまで児童福祉の現場で働くいち職員の“みたもの”であることを
ご了承ください。

スクールソーシャルワーカーという職業をご存知でしょうか?

もともとは、山下英三郎さんという方が「学校にも福祉の要素が必要」と考え
海外から導入したもので、この10年くらいで急速に広がったものです。

学校の先生と福祉の中間に立つ存在

と言ってもいいでしょうか。

さて、題名の「スクールソーシャルワークで虐待発覚が増えた」ですが、

もともと、学校の先生を通じて虐待が発覚するということは多いのです。
就学以降の子どもが相談できるのは学校の先生ですからね。
で、ここからなんですが、相談された先生はどうするか?ということなんです。

想像でしかないのですが、多くの先生は、子どもを説得して収めようと
するのではないでしょうか。
「自分が親に会って話を聞こう」とする先生はまずいない、というか家庭の
問題に関わることはそもそも先生の仕事ではありませんからね。

実際にこんな先生に会ったことがあります。夏休みに入り補習が始まったころ、
生徒のひとりが親からの虐待をうったえてきて、「家に帰りたくない」と
言ってきたと。

先生は、補修の準備もあり部活もありで、大忙しでした。

こんなときにスクールソーシャルワーカーという存在があれば。
つまり、最初からお任せできるシステムができていれば、先生も
安心して子どもたちの話を聞くことができる。

児童福祉の目的は「子どもの安心・安定」です。しかし、
親と子どもの間に入ると、まずそこは修羅場です。

ですから、現場の先生、職員、ワーカーが安心して自分の役割を
こなせること、方向性としてはそちらに進んでいると思いますが、
それによって、題名のような結論になった、ということです。


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