夏休みが終わっても学校に行かなくてもいい 憂鬱な子どもたちへ
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最終更新日:2017/01/28
コラム
児童福祉
この仕事が忙しくなるのは決まって4月や9月、そう新学期が始まる頃です。“無理して”学校に行っていた子どもがしばらく休むと学校に行きたくなくなる。それは学校に行かない方がいいと体が言っているのだからそれに素直に従えばいい。ただ、親が無理解だと確執が起きる・・・。そこに児童相談所が絡んで私たちのところにやってきます。
断言できることですが、学校に行かなくなったことを後悔している人はいません。
いや、私の知る限りひとりいました。それは、高校を中退して、その後、働きながら高卒認定にチャレンジするために勉強をしていた子どもです。彼女が言うには
「学校を辞めるんじゃなかった。そうすれば今頃、勉強をしなくてもいいのに・・・」
ようするに勉強をしたくないのだから、別に学校に行かなくても高卒認定をとる必要もないのです。
結局、高卒認定も中途半端で終わりました。別にそれを責める人はいないし、本人もケロッとしています。
「学校に行かなければならない」「仕事(お金を稼ぐ)をしなくてはいけない」
という“洗脳”がいかに強大であるか。
児童福祉も洗脳装置として働いてしまっているという悲しい現実があります。ある種の施設は学校に行くことが条件です。学校をやめたら施設を出ていかなくてはなりません(もちろん受け皿をもうけたりという措置はありますが)。働くことが入居条件の施設もあります。
こんな中で、施設を渡り歩いて来た子どもは「学校に行きたくない」「仕事をしたくない」という自分の気持ちを認めることができません。
当たり前ですよね。施設に依存せざるをえない子どもはそれを認めた瞬間に「退居」という恐怖に襲われるのですから。
頭は「学校に行きたい」「仕事をしたい」と思っているのに体がそうならない
という“つらい”状況に襲われてしまうのです。
「自分は学校に行きたくないんだ」
自分で自分を認めていいのです。
最後まで読んでくださりありがとうございます。