何もしない子育てとは?何とかしなきゃ、で悩みストレス→小言や指導
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コラム
こんにちは、編集者のくりようかんです。
私が、自分の子育てや仕事での子どもたちとの関わりにおいて“求める境地”といいますか、“柱”のようなものがあって、それが“何もしない子育て”なんです。
これを私に教えてくれたのは、評論家の芹沢俊介さんです。
一般的にいう養育って?
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別の記事でこんなことを書きましたが、「子育てをしましょう」「教育をしましょう」というと、「できない(しない)ことをできる(する)」ようにどうしたらいいか、大人は何をしたらいいか、という話になると思うのですね。
“何もしない子育て”とは、これとは真逆、180°反対方向を向いている、そんな子育てなのです。
施設長が「何もしなくていいですよ」という施設
ここでは、福祉の仕事を例にとり、「何もしない子育て」について説明します。家庭での子育てにもじゅうぶん通用する内容だと思います。
さて、あなたが何らかの立場で子どもに関わっている場合、
「何もしていない」
と“世間”から言われることに恐怖を感じませんか?
「(自分から)コミュニケーションをとろうとしていない」
「躾(しつけ)をしていない」
「大人として言うべきことを言っていない」
このような批判でしょうか。
特に、給料をもらってやっている立場だと、
何もしない=サボり
になってしまいかねません。
ところが、とある福祉施設に研修のために行った女性が、そこの施設長に、
「何をしたらいいんですか?」
と質問したら、
何もしなくていいですよ
という答えが返ってきたそうです。
そうしたら、その女性はどうしたらいいかわからなくなったんです。
つまり、この女性にかぎらず、
「何かをすること」により人間の関わりが形づくられ
「何かをすること」で支援が成立する
という“思い込み”があるんです。
それで、その“何か”が小言や指導になる、というのが、芹沢さんが福祉の世界をみてきて指摘しているところなのです。
受け止める 差し出す
「何もしない」とどうなるか?子どもの方から求めてくるのです。これは経験上言えます(100%の子どもがそうだとは言えませんが)。
では、子どもが求めてきたときにどういう姿勢でいるか?という話になります。
これに対しては、次の芹沢さんの言葉がその答えになります。これについては私も“まだまだ”ですので、言葉を紹介するにとどめます。
受け止める。受け止めるために、「自分をどう使ってもいいよ」と差し出す