子どもの引きこもりに悩む前に解決の糸口になるかもしれない「あるとする」

公開日: : コラム

こんにちは、編集者のくりようかんです。今回は「引きこもり」をテーマに記事を書きました。


“引きこもりとは何か?”と問いかけると、それだけでずいぶん長い文章になってしまいますので、「引きこもり」の定義みたいなものについては、“なんとなく”でいいと思います。


ある県によっては、遊び友達がたくさんいても“いい歳”をして無職であれば「引きこもり」として計上をされてしまったこともあり、“線引き”はとても難しいのです。


“引きこもり支援”という話になると、“よき納税者を育てる”といった話がメディアに出てくると思いますので、ここでは、「“ある”と“する”」ということを主題におきました。


よき納税者





青少年の意欲向上・自立支援事業(自立に支援を要する青少年の体験活動) 文部科学省


読んでいただかなくてもいいと思いますが、「引きこもり」に対して社会はどのように反応しているのか、について参考までにリンクをはっておきました。


簡単にいうと、できない(しない)ことをできる(する)ようにする、です。では一体何を?というと、これは評論家の芹沢俊介さんがおっしゃっているのですが、

労働・結婚・コミュニケーション

です。




“よき納税者”という言葉がメディアに出るようになりました。この言葉は、私も今日知ったのですが、フィンランドからきているようですね。上記の池上彰さんの中でも紹介されています。


とにかく、「引きこもり」や「不登校」の支援に関して、社会の目的はこの「よき納税者」を育てることであるといってもいいかもしれません。


といってもそれがこの記事の結論ではありません。


冒頭でも言いましたが、この「よき納税者」という言葉の一方で、「“ある”と“する”」を知っておいたらどうか、というのがこの記事の目的なのです。



“ある”と“する”



この考え方を提示したのは、イギリスの精神科医のドナルド・ウィニコットです。








「労働・結婚・コミュニケーション・納税」は「する」ですよね。そして、支援をする側にまわると、それは「させる」になります。


(引きこもりの人に)労働させる、結婚させる、コミュニケーションさせる、納税させる


です。
 

ウィニコットが言っていることは、

「ある」が「する」に先行しなければならない

ということです。


言い換えると、上記の「させる」の前に「存在している」ということを認める、ということです。


「ある」や「存在している」という感覚、わかりにくいかもしれませんが、私にとってはこんな感覚です。
それは、娘が“誕生”したときです。


妻が妊娠した、とわかったとき。そして、産まれたとき、です。


それまでの自分にはなかった“ある感覚”。それが、“娘が存在している”ということです。


子育てをしている方には、共感ができる話かもしれません。












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