社長から教わった社会人の品格㉝
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社長から教わった社会人の品格
社長は、目的や目標はもたなくてもいいということを説き、ご自身もそのように生きていました。
講演会や本を書いたりと、常人では計り知れないほどの仕事量をこなしていましたが、それはご本人が目標をもって取り組んでいたことではありませんでした。では何を考えていたかというと、目の前の人やもの事を大切にすること。頼まれたことや頼んでくれる人を大切にし続けた結果、そのような仕事量になっていったのです。
私には忘れられないこんなエピソードがあります。私は社長の会社を辞めることになりましたが、次の仕事がなかなか見つかりませんでした。そんな時に社長から電話があり、こういう仕事をしたらどうかという提案がありました。
ところがその2週間後、社長が亡くなったとの知らせが入りました。1年間入退院を繰り返す生活をしていたので、覚悟はできていました。
本来は自分の体のことで頭がいっぱいのはずなのに、私のことを考えてくれていたことに驚きました。これは私のことを特別視していたわけではありません。これは社長にとっては、目の前のことや人を大切にするという実践なのです。
そのとき、私自身、自分が失業中であることで頭がいっぱいで目の前のものや人を大切にしていなかったことに気が付かされました。
それを思い出してからは自分の心も軽くなり、人生が展開していったように思います。
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