ワンピースで子育て。「火拳のエース」と自己肯定
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コラム
「ワンピース」が好きな私ですが、どのシーンが好きかと言われれ「マリンフォード編」のエースの死が描かれているシーンです。漫画本だと59巻ですね、確か。その他、ルフィとエースとサボ、この「兄弟」について描かれているシーンはすべて好きです。
エースの最期の言葉
鬼の血を引くこの俺を愛してくれてありがとう
はとても感動的ですが、私は児童福祉に関係しているからか、エースから「自己肯定感」という言葉が浮かんできます。
「自己肯定感」というのは、「私は私でいい」という感覚です。養育論では、普通に親から愛情を持って育てられる自己肯定感は育つとされています。
エースは、海賊王ロジャーの息子で、小さいころから差別をされてきました。彼が言う「俺は生まれてきてもよかったのかな?」「誰もそれを望んでいねえ」というセリフは、自分が存在していることそのものについてエースが自らに問い続けてきたことをあらわしています。
ルフィは自己肯定感のかたまり、そういえば自己肯定感についてイメージできるでしょうか。
「俺は海賊王になる」というルフィ―の言葉は有名ですが、エースは「白ひげを海賊王にするんだ」という自分の目的について語ったことがあります。
「俺が求めてきたのは名声ではなく、『俺は生まれてきてよかったのか』その答えだった」と本人が言うように、海賊王になれるであろう類まれなる才能を持ちながら本人の興味は“答え”だったんですね。
そして、彼は死ぬ間際に、白ひげや仲間たち、そしてルフィ―に「ありがとう」という言葉を残して死んでいきます。そう、エースの自己肯定感はすでに育まれていたんですね。
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