テレビタックル出演の中島ばおくんが誤解されたこと
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コラム
昨年の末だったか、「テレビタックル」に中島ばお(漢字が難しいので平仮名表記します)君が出演していました。中島ばお君は、その哲学的な言葉を出版したことで知られることになりました。9歳です。
番組内でばお君が「今日を生きる・・・今を生きる」ということを言いました。それに対して、「それは60歳、70歳の人が考えることで・・・なんでそんなこと考えてんの?」という他の出演者のコメントがありましたが、誤解されてしまったようですね。そこのところは説明されることなく番組は進みました。
「超訳 ブッダの言葉」(小池龍ノ介著)に次の言葉があります。
過去を思い出して悲しむことなく、未来を空想してぼんやりもせず、ただ、「今、この瞬間」へと心が専念していれば、君の顔色は活き活きとして、ぱーっと晴れやかになる
「今を生きる」ということは、もちろんばお君のオリジナルではなく、釈迦もイエスも言っていることなんです。
そして、「今を生きる」ための方法論もあるくらいで、単なる哲学の言葉ではありません。その方法については最近の記事でも触れました。
釈迦の一番弟子として名高いシャーリー・プトラという方がいました。事実かどうかはわかりませんが、この方は子どもの頃にはすでにバラモン経典と言われる当時の最高学問をマスターし大人のバラモンたちを言い負かしていたようです。
そんな方でも自力では“悟り”にいたることはできなかったみたいです。釈迦に出会って1週間くらいで悟ったようですが。
仏教をかれこれ18年くらい学んできた私の今の解釈ですが、「今の瞬間を生きる」ということはほとんどそれが「悟り」だと思います。仏教の重要な概念に「空」や「縁起」がありますが、これは釈迦の悟りそのものではなくて、悟った釈迦が語ったこと、なんですよね。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
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