子育てにしつけやルールは必要か?権力線とは?

公開日: : 最終更新日:2017/01/28 コラム

福祉施設

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学校に校則というものがあるように、福祉施設の世界にもあたりまえのようにルールというものが存在します。もちろんそれは利用者である子ども、私が関わるのは子どもですから、彼らが守るべきものということになります。

一般家庭でも、子どもに何かしらのルールを課すという場合もあると思います。ここでは、そのルールを用いることにより出現する

権力線

について説明をします。これは私ではなくある教育評論家の方の造語です。

私はかつて警察学校に通っていました。非常に多くのルールがありました。「あいさつ」はもちろんのこと、その細かいやり方、名札の位置、とにかくたくさんです。

名札なんて、数ミリずれていたという理由で怒られていたクラスメートもいました。

まさにそのために細かいルールが存在するのです。

一つひとつのルールの内容はどうでもいいのです。それが証拠に、警察学校を卒業して現場に出ると、あれだけ細かく指導を受けたことはほとんど行われません。

これは“上は絶対”ということを叩き込むことが目的なのです。名札が数ミリ上か下かどうかなんてことはどうでもいいのです。「名札の細かい位置ですらも上の言うことが絶対である」ということを認識させることなのです。

このとき、この名札の位置を「権力線」といいます。その位置を間違えた瞬間に、“上”はあなたに対して力をふるうということを意味します。門限ならば、その時間が権力線です。

「門限」の話が出たので、そのまま福祉の世界や一般家庭に話を移します。子どもが門限を過ぎて帰ってくると怒りがわいてくる、そんな経験をしたことはありませんか。ときには、たった5分過ぎただけで怒りがわいてきて、子どもを攻撃します。

その5分に何か大きな違いがあるのでしょうか?あるわけがありません。もし門限がなければ、そんな5分の違いなんて誰も気にしなかったはずです。門限をもうけた瞬間にそれが権力線になったのです。

5分だろうが30分だろうが子どもがその権力線をこえた、その時に力をふるう、ふるってしまうようになるのです。怒りも力です。

その権力線を用いるのがいいのかわるいのか、それを判断しようとは思いませんが、構造はこんな感じかな、というところです。

読んでくださりありがとうございます。



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