「心の哲学」で子供との関係を見直してみた
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楽問(がくもん)のすすめ
アリストテレスやデカルト
「心の哲学」の分野で必ず出てくる名前です。
彼らはどんなことを考えていたのか?
自分が感じたり考えたりすること
と
実在する物や現象
は、同じなのか違うのか?どういう関係があるのか?
ということです。
私は、児童福祉の仕事で子供に多く関わってきますが、「自分を見直す」ための知恵として、この「心の哲学」が役に立つことに気が付きました。
そして面白い。面白くなければとても学べたものではありません。
児童福祉の仕事では、「アセスメント」というものを作成します。それは、
どんな支援が必要か?
という観点から、子供の性格や状況などを文章でまとめたものです。
そうです。
「アセスメント」というのは「職員が思った、感じたこと」です。それと実際に存在する子供は、どんな関係にあるのか?そういう問いなのです。
具体的にいうと、
「子供が働かなくて問題だ」と私が感じた、思ったとき、それは
本当に問題なのか?その問題は実在するものなのか?
ということです。
おそらく、福祉職員の中でこんなことを考えているのは私だけではないかと思うのですが、職員がその子供のことを考えて「問題だ」と思うことは実際に問題なのだ、ということがけっこう当たり前になっています。
理由は簡単で、そんなことを哲学的に問うていたら仕事にならないからです。
ところが、デカルトについて勉強をしてみると、それは全然当たり前のことではないのです。
子供の現在の状態と「私が思うこと」は別のものなのです。
ということは、「子供が働かないこと」を「問題」と思っても、そう思わなくてもいいわけです。どちらが正しいということは言えないということになります。
なぜなら、私がどう思っても、それは実際に存在する子供と=(イコール)ではないのですから。
ですから、どのように捉えてもいい。それが「自由」という言葉の語源である、という話を聞いたことがあります。
では何を基準に思うのか?私は、「私が私らしく思える」ような捉え方をし、考え、思っています。