福祉ではたらく1%の幸せな人々
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福祉ではたらく1%の幸せな人々
私(くりようかん)が福祉で関わっているのは十代後半の人々です。ただ、彼らが二十歳をこえても関係が終るわけではありません。その他、親の相談にのったりも私の仕事の範疇です。
とかくこの仕事はなかなか続かないとツイッターなどで言われています。その中で、十年続いている私-しかも幸せを感じながら-がそのコツを書き綴るのがこの「福祉ではたらく1%の幸せな人々」です。もちろんこのコツは福祉という仕事のみならずあらゆることに通じるものです。
さて、最初に、苦しみとは何かについて考えます。考えると言ってもすでに釈迦という人が解き明かしていますのでそれにならいます。苦しみとは「思い通りにならないこと」です。言いかえると、執着するから苦しい、ということです。
福祉には施設というものがあります。そして施設には門限があります。しかし、門限を守らない人もいます。そんなとき、管理する側の人間として、「なんで門限を守らないのか」と怒りやイライラを感じてしまうことを執着と言います。「門限は守らないといけない」という強い思い=執着と、そうならないという現実のギャップから怒りのエネルギーが出ます。
では、苦しみをなくすにはどうしたらいいのでしょうか。あの手この手を使って門限を守らせるという方法があります。ただ、仮にそれによってすべての人が門限を守るようになったとしても、「また門限を破る人が現れるかもしれない」という不安を常に感じることになります。門限をなくす、という方法もあります。門限がなければ門限を守らないという事実もありません。ただ、特に行政からの委託で施設運営をしている場合、これは難しいでしょう。私がおすすめする方法は、「門限を守ってほしいなあ、でも守らなくてもいいけどね、でも守ってほしいなあ、でも守らなくてもいいけどね…」と思うことです。これを「執着しない」と言います。「こだわらない」と言いかえることもできます。
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