社長から教わった社会人の品格⑯
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社長から教わった社会人の品格
私も仕事をする者のひとりとして、「専門家」という言葉には何か力強さを感じます。児童福祉の仕事をしていますが、息詰まると「専門家に相談してみましょうか」となんとなく言ってみたりします。
ところが、あるとき社長はこんな話をしてくれました。
「織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、武田信玄。これらの武将に専門家はいません。その時代、剣の達人や槍の達人、その他、現代で言うところの専門家は大勢いたと思いますが」
専門家は専門という武器があるのでそれを頼ることができます。しかし、先にあげた武将たちは専門家ではないので、周囲を頼って戦局をのりきります。「人たらし」というのは、もともとは「人を騙すこと」という意味ですが、まさに豊臣秀吉は、「人たらしの天才」と呼ばれたように、それぞれの分野の専門家に担がれるような人だったのかもしれません。
私はこの話を聞いて、自分が専門家になるのではなく、専門家を頼って生きる側になろうと決めています。
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