社長から教わった社会人の品格⑥
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最終更新日:2020/08/14
社長から教わった社会人の品格
「菩薩のような人」という言い方があります。その言葉には、弱い立場にある人や困っている人たちを救い、癒しを与える、そういうイメージがあります。そのいっぽうで、こんな言葉があります。
善意や好意を100%を受けることのできる人は菩薩の境地である
プレゼントやお土産などをもらう時に何か相手に借りを作ってしまうような気持ちになる方がいます。自分にはもらう理由もないのにもらった時など特にそうなるでしょう。
実はそう思うのは「もらったものは自分のものだと思っているから」。宗教を信じてくださいという話ではないのですが、自分もこの宇宙の一部だと思えば、お金や物はただエネルギーとして「私」を通過しているだけだということがわかります。「断る」ということは、自分のところを通過するはずのエネルギーをせき止めているということです。
私はこの話を知っているので、いただけるものは100%受けるようにしています。児童福祉という職業のため、自分が支援する相手からもらうときには抵抗が芽生えるときもあります。そんなときは相手の顔を思い浮かべます。受け取って「ありがとう」とお礼を言ったらその顔が笑顔になるのかそれとも申し訳ないからと断った方が笑顔になるのか。今のところ100%受け取った方が私の頭の中の相手の顔は笑顔になります。
社長を含め、大勢でドイツに旅行で行ったときのレストランでの話。そこのオーナーが全員にお酒を注いでくれました。善意です。社長はお酒を飲まないので、周囲の人が「お酒飲まないです」とオーナーに言いました。すると社長は、
「こういう場合は、飲む飲まないに関わらず注いでもらい『ありがとうございます』と言うのです」
とおっしゃいました。幸い、オーナーは日本語が理解できなかったので、「ありがとうございます」だけ理解して笑顔になりました。