40歳で無敵になった私の子育て論
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コラム
「無敵」という言葉を聞くと「目の前の敵を次々となぎたおし、もはや敵なし」という意味に思えますが、私の言う「無敵」とは「敵がないこと」なのです。私は、これは「孫子の兵法(ひょうほう)」だというふうに学んだのですが調べてはいません。
私は28歳ころにこのことを学んだのですが、どうも40歳を迎えてこの「無敵」の状態になったのではないか、とそう感じているのです。これは客観的な評価はありません。誰かがそう言ってくれるわけでもありません。ただ自分で「敵がいなくなった」とそう感じているのです。
敵がいなくなるのと具体的にどうなるのか?今すぐ思いついたのが、「あの人は私のことをこのように思っているのではないか」「今度あったらこんなことを言ってくるのではないか、こんなことをしてくれるのではないか」というような妄想がなくなります。
非常に楽ですね。
もちろん、実際にその人は何も言ってこないし、何もしてきません。
喧嘩を売られることもないし、仕事でクレームを受けることもありません。本当に「敵がいない」のです。無防備でぜんぜん生きていくことができます。
私は、仕事でも家庭でも子どもと過ごすのが今の人生のほとんどですが、間違いなく子どもはすべからく「かわいい」存在になります。児童福祉なんて、とんでもなく乱暴な子どもがいたりするそうですが、自分は会わないし(避けているわけではない)、自分には乱暴をしてこないのです。
おそらく、無敵な私は無防備なので子どもも私を攻撃しようとは思わないのかもしれません。敵があるときは乱暴という噂の子ども相手に大人は身構えてしまいます。知らないうちに臨戦態勢をとっている。子どもはそれに触発されて乱暴になる。
つまり、大人は「この子が乱暴な子だから」と評価しますが、子どもからしてみれば「喧嘩を売っているのは大人」かもしれないのです。