学ぶは真似ぶ 子どもの模範になれる親に
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コラム
親として我が子を育てるにあたり痛切に実感していることは、子どもは親をよく見ている、あるいは、観察している、と言った方がいいかもしれません。
私たち親の行うことや言葉遣いを、良くも悪くも真似るのです
確かに昔からよく言われるように、「子は親の鏡」という言葉の真実さを痛感しています。
でも、考えてみれば子どもはまだ赤ちゃんの時から周りの人たちの真似をして成長していきます。言語を習得していくのも、立って歩けるようになるのも、親や周囲の人たちから学んで、同じようにしているわけです。
このこと考えると、子どもの前で良い模範を示すことの大切さを改めて考えさせられました。
たとえば、食事に関してですが親が子どもの前で野菜を避けたり、実際に、「野菜は美味しくないよな」と言ったりしたら、子どもは、野菜は美味しくない、と思い込み野菜嫌いになってしまいます。
逆に子どもが幼い頃から、子供の前で美味しそうに野菜を食べていたら、子どもも野菜好きになることでしょう。
このことは言葉遣いに関しても当てはまります。日本にはさまざまな方言がありますが、子供たちがそれぞれの地方の方言を容易にマスター出来るのは、周囲で用いられている言語を吸収する能力があるからです。
出典 プリ画像by GMO
そしてこのことは、いわゆるキレイな言葉やキタナイ言葉についても同じです。
自宅で親がキタナイ言葉を使っていれば、毎日それを聞かされている子どもは当然、そのキタナイ言葉を幼稚園や学校で平気に使うようになることでしょう。
お笑い芸人やタレントさんがテレビで使う言葉を繰り返し聞いて、それを真似するのと同じです。
さらに、言葉についてそうであるのと同じように、親の行動も子どもに大きな影響を与えます。
親が自分の部屋や所有物を乱雑にしていたら、自分の部屋を整理整頓するよう子どもに期待するのは無理でしょう。
出典 プリ画像by GMO
それとは逆に親が自分の物を片付ける点で良い模範を示しているならば、それは子どもに良い影響を受け与えることでしょう。
確かに、子どもは自分の親をよく観察しています。それで、言葉の面でも行動の面でも子どもの良い模範となれるようにして、子どもに良い影響を与えたいですね。
編集者くりようかんより
「学ぶ」という言葉の語源は「真似ぶ」。つまり「真似をする」ことです。
子どもは“親の言うこと”、つまりその“内容”を聞くことはなくても、“やっていること”から学んでいるようですね。
このよう話があります。
お母さんが電話で楽しそうに友人と話をしています。
そして、電話を切った瞬間に、
本当にあの人は・・・。
と“陰口”を言います。
すると、子どもは、
陰口を言うものなんだ
とそれをそのまま“学び(真似び)”ます。
それに気が付かずに、子どもが友達の“陰口”を言っているのに対して
そんなこといっちゃダメでしょう
と注意をしても意味がないんですよね。