小林正観さんからこう聞いた第二章⑦実践
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最終更新日:2022/08/23
小林正観さんからこう聞いた
「実践」についてこのような話を正観さんがしてくれたことがあります。それは、ある方が正観さんの本を読んで次のように言ったという話です。「正観さんが書いていることを一言で表すと『実践』ですね」。正観さんは「そのとおりです」と答えました。実践というのは「喜ばれるように生きる」と言いかえてもいいかもしれません。ちなみにその逆は「メッセンジャー」。正観さんの話を聞いたり本を読んだりして、それを自分で「やってみよう」と実践をするのではなく、その内容を他の人たちに伝えていこうということです。実践もやりながらメッセンジャーになるのはどうか。やはり正観さんから学んだことを思い返すと、メッセンジャーではなく実践ということになります。
正観さんは年間300回以上の講演会をこなし、年に数冊の本を書いていました。ですから、正観さんはメッセンジャーだ、と誤解をしている方もいるかもしれません。正観さんにとってそれは、頼まれごと。頼まれごとをこなすイコール喜ばれること、ですから正観さんはひたすら喜ばれることをやり続けていたのです。実際、講演会でも「私は頼まれなければやりません」と常々おっしゃっていました。
さて、ひたすら実践を続けると、あるとき「あなたはもうじゅうぶん実践をしたのだからこれからは他人に伝えていきなさい、他人にすすめていきなさい」というメッセージがやってくると言います。正観さんいわく、これは落とし穴。
私もこのブログを書いているくらいですから、話してはいけない、書いてはいけない、ということではありません。私の身近に「ついつい相手を傷つけることを言ってしまう」という若者がいました。私はその方に、「ついつい言ってしまうのならそれで悩んでいても仕方がないから感謝をするのはどうか。『ありがとう』を多く言っていくのはどうか。そうすれば傷つけたことも緩和されるのではないか」と伝えました。この落とし穴の話は、「人に伝えることが自分の役割」という使命感に気をつけなさいということだと私は捉えています。実際に、私はある方から「メッセージがあります」と何度か連絡をいただいたことがあります。内容はじゅうぶん納得がいくものでした。ただ、その方が幸せそうではないのです。私以外の方にもメッセージを伝えていたようですが、聞いてもらえないとイライラすることもありました。その方が現在どのようになっているのかはわかりませんが、メッセンジャーをやめ、その情報を日常生活に活かす実践を続けていたとしたら、周囲の人たちから、ぜひ話を聞きたい、と思われるような人物になっていることでしょう。
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