グーグル式で子育てのイライラから解放2

公開日: : 最終更新日:2017/01/28 コラム

グーグルでは10人に一人が実践しているという「マインドフルネス」。「今、この瞬間を生きる方法」という風に私は解釈しています。

「イライラから解放」というのは本当にそうなのですが、「イライラしてはいけない」ということを言っているわけでないことがポイントです。私の実践例でこんな話があります。

6歳の娘とクッキーを作りました。ボウルにホットケーキミックスを入れるのですが、そこから娘は両手で粉をこねくり回します。おそらく粉の感触が気持ちいいのでしょう。娘の“遊び”はできるだけ尊重するようにしているのですが、キッチンはどんどん粉まみれになり、私の心にも少しずつイライラがわいてきて、娘から「笑う顔をして」みたいなことを言われる有様です。

粉をまきちらすのを注意すべきかいなか、そういう話はここではおいておきます。

そのときの私の心は、「今、この瞬間から離れている」という状態なんですね。

「イライラしているのは今の瞬間ではないか?」という疑問がありますが、今起きていることは、「娘が粉遊びをしている」ということなんですよね。
それに対して私の心がイライラするのは、たとえば過去、自分が子どものときに似たようなことをして親から怒られたなどの記憶が蘇っているからなんです。
過去なんですよね。だから「今、この瞬間を生きる」、それができた瞬間にイライラするわけはないのです。

イライラすることがいいとかわるいとかそんな話ではないのですね。

グーグルでは、マインドフルネスの理解を深めるために仏教徒を呼んで講演会を開催しているのですが、そのひとりがティク・ナット・ハーンさんです。

この方の「怒り」という著書には次のようなことが書いてあります。少し長いのですが引用します。


ブッダは、怒りを抑えなさいとは一度も説いていません。自分自身に戻り、きちんと対処するようにと説かれました。腸、胃、肝臓など体に何か異常を感じるとき、私たちは立ち止まって体をいたわります。マッサージをしたり、湯たんぽを使ったり、体をいたわるためにできる限りのことをします。
 内臓とまったく同様に、怒りも私たちの一部です。怒りを感じたら、自分に戻り、自分の怒りをいたわってあげなければいけません。「怒りよ、あっちへ行け。どこかへ行ってしまえ。お前なんかいらない」などと言ってはいけません。お腹が痛いとき、「お腹なんかいらない、あっちへ行ってしまえ」とは言わず、お腹を大事にするでしょう。同じように、私たちは怒りを抱擁し、いたわらなければいけません。あるがままの状態を認識し、抱擁し、微笑みます。これができるように助けてくれるのは気づきです。意識的な歩行であり、意識的な呼吸です。


最後まで読んでくださりありがとうございます。

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