ボクらの時代尾木ママ&乙武洋匡 道徳教育の是非 自分に向けるのならいい?
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最終更新日:2015/08/23
コラム
こんにちは、編集者のくりようかんです。
7月6日の「ボクらの時代」(フジテレビ)で、“尾木ママ”こと尾木直樹さんと乙武洋匡(ひろただ)さんが「教育」について語りました。もうひとかたいらっしゃいましたが、ここでは二人にしぼらせていただきます。私は福祉の世界の人間ですが、お二人は“バリバリ”の教育界の方です。
この記事は、私が別のブログで書いたものをベースにしています。
みんなで考える道徳教育ならいいのでは
〔記事〕道徳教科化 「愛国心」を堂々と育もう 産経ニュース 2015.3.24
「道徳」という授業は以前からありましたが、それを“教科”にしようということが決まったようです。この記事によると、平成30年からその実施が始まるそうです。
尾木ママは、
道徳的な判断はできるかもしれないが・・・
と発言。
私には尾木ママの言いたいことがわかります。先日こんなことがありました。
私が関わるある10代の子ども。いわゆる“問題行動”をやめません。
「この子に道徳教育をする意味があるのだろうか?」と自分に問いかけると、こんな答えが返ってきました。
「自己否定の克服がさき」。
彼女は、自己否定のかたまりなのです。彼女にもし、「○○をやってはいけません」と教えたらどうなるか。その行動をすすんでやるのです。それが自己否定のなせるわざです。
では、学校で道徳を教わった子どもはどうなるか。おそらく、彼女の“行動”を的確に批判することができるでしょう。
それが、尾木ママのいう「道徳的な判断はできる」という言葉の意味でしょう。
乙武さんは、「導入されるなら・・・」と言ったあと、
たとえば、“嘘を付いてはいけない”と教えるのではなく、“嘘を付いていい場合はあるのだろうか。だとしたらどんな場合だろうか”ということをみんなで話し合えるような授業がいい
と述べました。
さらにいうと、先生が「自分自身に向けること」を教えることができればいいと思います。批判をする、ということは他人に向ける、ということですが、「自分はどうだろう」と自分に向けるのです。