少年コーチがみた高校野球好プレー
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コラム
第101回夏の高校野球全国大会埼玉県予選、2回戦「熊谷VS川口市立」。一回表熊谷高校の攻撃。ノーアウト1、2塁。セカンドとショートは深めに守っていました。そして、バッターはセカンドゴロでゲッツー。その間に2塁ランナーは3塁に進みましたがそれは想定内でしょう。だから落ち着いてボールをさばけたともいえます。つまり、最初からセカンド→ファーストのゲッツーを狙って守備位置を決めていたのです。「このくらいの場所を守れば間に合う」というのは普段の練習で身に付いた感覚。結局、この回、川口市立は熊谷を無得点におさえました。1回裏の熊谷高校の守備をみて「この試合は川口市立が勝つ」と思いました(実際にそうなりました)。熊谷の守備には、少年野球でありがちな“まごつき”が見られたからです。「基本こそ好プレー」という言葉が浮かびます。
基本とは何か?
私は「基本とはなんですか?」と聞かれたら、次の二つの条件をあげます。
・言葉(ロジック)で説明することができること
・その説明は大体の人(いろいろな人がいますのですべてとは言いません)が納得できるものであること
上のプレーを言葉で説明すると次のようになります。
1回の表でノーアウト。2塁ランナーを3塁でアウトにすることを目指すより、ひとつでも多くのアウトを確実にとることを目指した方がいい。だからショートとセカンドは深めに守ってセカンド→ファーストのゲッツーを狙う。
さらに「こういう状況ではこうする」ということがチーム内で共有されていることが重要で、セカンドがボールをとったときに、「サード!」「ゲッツー!」「ファースト!」などいろいろ声が飛んでしまうと気が散ってしまいます。少年野球ではよくそのような光景をみます。
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